数字から見る「がん治療」の今

知っておきたい「がん緩和ケア」の誤解

緩和ケア研修会に訪れる医師の数は5年間で約4000人に。
がん緩和ケアの普及が急がれている。

厚生労働省などの関係機関も、がん緩和ケアの普及を目指して尽力している。一例を挙げると東京都では、「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会」を受講した医師の数は5年間で4000人を超えるまでに増えた(図③)。とは言え、日本のがん緩和ケアに関しては医療施設間格差や、専門に診療する医師の不足など、克服しなければならない問題が多いのも事実である。

多くの国民ががんと付き合っていく時代、がん治療は、その人らしく生きることを尊重する方向へと変化してきている。緩和ケアを受けたい場合はまず、主治医に相談することはもちろんだが、全国のがん診療連携拠点病院にある「相談支援センター」も活用できる。

がんを縮小させる治療を前向きに受けるためにも、患者も心と体の苦痛を我慢せず、早めに主治医に相談してみることが大切なのだ。

 

図③ 医師緩和ケア研修会修了者数の延べ人数(東京都)

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がん緩和治療・ケアの知識を学ぶ緩和ケア研修会
2007年度に策定された「がん対策推進基本計画」では、「緩和ケアに関する専門的な知識や技能を有する医師や看護師等の医療従事者を育成する必要がある」としている。それを受け、がん診療連携拠点病院などは統一的なプログラムのもと研修会を実施している。東京都では、「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会」を2008年から5年間で4000人以上の医師が受講した。

 

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[がん緩和ケアを知る②] 多くの専門医が関わるがん緩和ケア
現在、がん緩和ケアは、主に「緩和ケア外来」「緩和ケアチーム」「緩和ケア病棟」「在宅医療」などで受けられる。患者とその家族(遺族を含む)の心や体の治療・ケアを行うため、多方面からのサポートが必要となる。

 

監修/向山雄人(むかいやま・たけと)
公益財団法人がん研究会有明病院(がん研有明病院)緩和治療科部長兼緩和ケアセンター長。本サイトにて「がんとQOL」を連載中。(取材時現在)

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