がん免疫療法Q&A

Q.免疫細胞治療はいつまで続ければよいのでしょうか?

回答者:後藤重則(ごとう・しげのり)
医療法人社団 滉志会
瀬田クリニックグループ統括院長

A.病気の進行度合いによって、望ましい治療期間や細胞投与の頻度が変わってきます。また、効果が表れるまでに多少時間がかかるのも免疫細胞治療の特徴です。

免疫細胞治療は、患者さん自身の免疫細胞を強化して体に戻すことで、体内の免疫系に働きかけ、弱っている免疫システムを再構築する治療です。投与をやめて体から排泄されると効果のなくなる薬物療法と違い、一度再構築された免疫の働きは、細胞の投与をやめたとしても、すぐにその効果が消えてしまうものではありません。しかしながら、せっかく修復された免疫力も、がんが及ぼす悪影響で、時間とともに再び低下してしまいます。

そこで、進行・再発がんの場合には、免疫力の維持を目的に、最初の1クールの治療(治療開始から3~6カ月間、約2週間おきに細胞を投与)を行ったあとは、ある程度間隔を空けながら治療を継続していきます。

経験的には、1クール後の1~2年間は2~3カ月おきに、その後5年目くらいまでは3~4カ月に1回程度の投与が望ましいと考えます。

手術後の再発予防のために治療を行う場合は、最初の1クールのみの治療でも効果が期待できます。医学試験として信頼性の高い手法で行われたある比較試験では、免疫細胞治療は、がん再発率を大きく低減させるという結果が出ています。ただし、再発リスクが高いがんについては、特に再発しやすい2~3年の間は2カ月に1回くらいの頻度で継続することが望ましいと思います。

 

免疫療法は治療効果が出るタイミングに留意

免疫細胞治療で体の中の免疫系が修復・再構築されるまでには、多少の時間がかかるのが通常です。治療を開始した直後は効果が見られなくとも、数カ月後に腫瘍マーカーが下がってきた、がんが縮小してきたというケースもよくあります。これは従来の抗がん剤には見られない特徴であり、免疫細胞治療の治療効果を判定するために留意しなければいけないポイントです。

 

後藤重則
医療法人社団 滉志会
瀬田クリニックグループ統括院長
ごとう・しげのり●1981年、新潟大学医学部卒業。県立がんセンター新潟病院、帝京大学医学部講師などを経て、1999年、国内初の免疫細胞治療専門医療機関である瀬田クリニックへ。2001年、同クリニック院長(現任)、2017年、順天堂大学大学院医学研究科 次世代細胞・免疫治療学講座客員教授(現任)。著書に『免疫細胞治療』(共著・河出書房新社)、『自分の細胞で治す 女性が知っておきたい最先端がん治療』(共著・PHP研究所)など。(取材時現在)

免疫細胞治療に関するご相談・資料請求
瀬田クリニックグループ ホームページ
http://www.j-immunother.com
東京 TEL 03-5280-0086
横浜 TEL 045-478-0086
大阪 TEL 06-6378-0086
福岡 TEL 092-281-0511