長寿村を訪ねて

ホータン-中華人民共和国

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100歳以上の老人は沖縄県の3倍以上。「死の砂漠」に育つ植物が人々の元気を支える。

日本の古都・奈良と地中海を結んだ交易路・シルクロード。道中を阻むのが、中国の「西域」新疆ウイグル自治区にあるタクラマカン砂漠だ。「タクラマカン」とは、現地のウイグル語で「入ったら出られない」を意味し、面積はイタリアの国土ほど。砂漠は北の天山山脈と、南の崑崙山脈に挟まれており、世界第2の流動性大砂漠。乾燥した厳しいこの砂漠の南端に、世界四大長寿郷の一つとされるホータンはある。

長寿研究家の森下敬一氏の調査では、ホータンの100歳以上の長寿者は、人口10万人あたり183人にのぼるという。日本の長寿県・沖縄が51人なのに対し、3倍以上の数字だ。その長寿を支えるのは、「砂漠人参」カンカ。煎じたものをお茶に入れて飲んだり、羊肉などとともに鍋料理にして日常的に食されている。カンカは血管拡張作用をもつカンカノシドや、免疫力をアップさせるエキナコシド、強い抗酸化作用のあるアクテオシドなどを含み、抗酸化力はビタミンCの5倍、ポリフェノールの15倍にもなる。ハマウツボ科に属するこの食用植物は、砂漠にあって6mにも育つ紅柳に寄生し、その養分を吸収して成長する。

ホータンの長寿率がこの植物のみに支えられているのかどうかは今後の検証を待たなければならないが、ホータンが世界有数の長寿村であるのは事実だろう。

長寿村のパワーフード カンカ

パワーフード カンカ正式名称はカンカニクジュヨウ。食されるのは地中の肉質茎で、大きいもので2m近くにも。漢方の王者高麗人参にちなみ、「砂漠人参」とも呼ばれる。近畿大学や京都薬科大学をはじめ、製薬会社の研究も近年になって進み、老化の原因となる活性酸素を抑制する効果や、末梢血管の循環を良くする血管拡張作用などが明らかになった。日本では手に入りにくいが、カンカエキスを含むサプリメントなどが販売されている。