「おでこの生え際が後退してきた…」そんな不安を感じていませんか?
M字はげは、男性を中心に多くの人が悩む薄毛症状のひとつです。
「治るの?」「もう手遅れ?」と焦る前に、まずは原因や前兆、治療法を正しく知ることが大切です。
この記事では、M字はげの特徴や原因、自力で治せるのかどうか、そして効果的な治し方までを詳しく解説します。
M字はげとはどんな状態?特徴を解説
M字はげとは、額の両側から髪の毛が薄くなり、生え際がM字のように後退していく薄毛の症状を指します。
M字はげの特徴的な進行パターンは以下の通りです。
M字はげの進行パターン
・初期段階
額の両端(こめかみ付近)の髪が細くなり始める
・進行期
生え際が徐々に後退し、M字の形が明確になる
・後期段階
M字がさらに深くなり、U字型に近づいていく
M字はげの進行は通常緩やかで、初期段階では気づきにくいこともありますが、時間の経過とともに症状が顕著になっていきます。
M字はげと他の薄毛の違い
M字はげは、他の薄毛パターンと比較して以下のような特徴があります。
タイプ | M字はげ(生え際型) | O字型(頭頂部型) |
---|---|---|
部位 | 額の左右の生え際から後退 | 頭頂部のつむじ周辺から薄くなる |
初期の目立ちやすさ | 正面から見てすぐに気づかれやすい | 後ろ・上から見ないと分かりにくい |
自分での発見のしやすさ | 毎日の洗顔や鏡で気づきやすい | 他人に指摘されるまで気づかないこともある |
他人からの視線 | 会話中に目が行きやすい「顔まわり」に位置 | 上から見られない限り視線は届きにくい |
心理的な影響 | 年齢に関係なく「老けて見える」印象を与えやすい | 髪型次第で比較的ごまかしやすい |
髪型の制限 | 前髪を上げたり短くすると目立つ | トップを立たせたり被せれば隠せることが多い |
M字はげは、頭頂部よりも早く進行し、鏡を見たときに生え際の形状が変化していることで気づく場合が多いです。
M字型は”最初に気づく”&”隠しづらい”薄毛として、多くの男性にとって深刻な悩みとなっています。特に若い世代でも発症することがあるため、20代から注意が必要です。
M字はげの治し方!代表的な治療法を解説
M字はげの治療には、医学的根拠に基づいた様々な方法があります。適切な治療を選択することで、多くの人が改善を実感していますが、より効果を期待したいのなら「AGA治療薬」がおすすめです。
AGA治療薬(フィナステリド・ミノキシジルなど)
主な内服薬
①フィナステリド(プロペシアなど)
・5αリダクターゼII型を阻害
・DHTの生成を抑制し抜け毛を防ぐ
・日本皮膚科学会の推奨度A(強く勧める)
②デュタステリド(ザガーロなど)
・5αリダクターゼI型・II型の両方を阻害
・フィナステリドより強力な効果
・より広範囲の薄毛に対応
③ミノキシジル内服薬
・血管拡張作用により発毛促進
フィナステリドとデュタステリドは抜け毛防止の「守り」の治療薬でミノキシジルは発毛促進の「攻め」の治療薬です。
目的に応じてどの治療薬を選びか医師と相談をしましょう。薄毛で悩む方の多くは「守り+攻め」を併用して利用することが多いです。
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主な外用薬
①ミノキシジル外用薬(リアップ・リグロEXなど)
・頭皮に直接塗布
・血行促進と毛母細胞の活性化
・市販薬として購入可能(5%濃度まで)
治療薬の効果が現れるまでの期間としては、初期効果で3〜6ヶ月、明確な改善で6〜12ヶ月、最大効果は1年以上かかるケースもあります。
AGA治療は長期的な継続が必要なため、クリニックによっては定期便を活用することでお得に治療を続けることが可能です。
植毛・メソセラピーなどの専門治療
自毛植毛
植毛とは、自分の髪の毛を薄くなっている部分に植え替える治療を指します。
特徴
・後頭部の健康な毛髪を移植
・一度定着すれば半永久的に生える
・費用:1回50万〜200万円程度(範囲により変動)
メソセラピー(育毛注射)
成長因子や栄養を頭皮に直接注入する治療法です。
特徴
・薬剤を頭皮の深層に届ける
・1回2万〜8万円(複数回必要)
・内服薬との併用で相乗効果
市販の育毛剤や発毛剤の活用
市販製品も上手に活用すれば、M字はげの改善に役立ちますが、限界を正しく理解することが重要です。
育毛剤(医薬部外品)は、主に頭皮環境の改善と抜け毛予防を目的とした製品です。頭皮の血行を促進し、髪に栄養を与えることで、今ある髪を健康に保つ効果が期待できます。しかし、AGAの根本的な原因である男性ホルモンの影響を抑える効果はないため、薄毛の進行を完全に止めることは難しいでしょう。
一方、発毛剤(第1類医薬品)には、医学的に発毛効果が認められているミノキシジルが配合されています。日本では1%または5%の濃度で販売されており、新しい髪の発毛を促進する効果があります。購入時には薬剤師から説明を受ける必要がありますが、医師の処方箋なしで入手できる点がメリットです。
市販品を効果的に使うには、清潔な頭皮に使用すること、説明書に記載された用法用量を必ず守ることが大切です。多く使えば効果が高まるわけではなく、最低でも6ヶ月は継続が必要です。
医療機関での治療と併用することで、より高い効果が期待できます。例えば、内服薬で体の内側から、市販の発毛剤で外側からアプローチすることで、相乗効果が生まれることがあります。
M字はげは自力で治らない?限界と可能性を解説
M字はげに悩む多くの人が「自力で何とかならないか」と考えます。しかし、現実的にはどこまで改善できるのでしょうか。
AGAが原因なら自力で治らない
残念ながらAGAが原因の場合、 M字はげは自力で治すことができないので「手遅れ」と言われる場合が多いです。
M字はげの主な原因が男性型脱毛症(AGA)であることが多く、ホルモンの影響による進行性の症状だからです。
自力改善が難しい理由
・遺伝的要因が強い
生活習慣の改善だけでは限界がある
・進行性の脱毛症
放置すると悪化する一方
・ホルモンの影響
DHTの生成を抑制する必要がある
・毛根の機能低下
一度失われた毛根は再生困難
さらに、半年以上セルフケアを続けても改善しない場合や抜け毛が明らかに増加しているなど生え際の後退が進行していたり、家族に薄毛の人が多い場合は自力での改善はほぼ不可能です。
M字はげは多くの場合、進行性の脱毛症である可能性が高いので、市販の発毛剤では改善が難しい場合がほとんどです。
根本的な解決を希望する方はAGAクリニックで相談することがおすすめです。
自力での対策は「進行を遅らせる」「頭皮環境を整える」という補助的な役割に留まることが多く、根本的な改善を望む場合は専門的な治療が必要になります。
育毛剤や栄養・生活習慣の改善
自宅でできる対策として、以下のような方法があります。
市販の育毛剤の使用
- 血行促進成分(センブリエキス、ニンジンエキスなど)配合
- 頭皮環境を整える効果
- あくまで「今ある髪を育てる」ことが目的
髪に良い栄養素の摂取
- タンパク質:髪の主成分(鶏肉、魚、大豆製品)
- 亜鉛:髪の生成に必要(牡蠣、レバー、ナッツ類)
- ビタミンB群:髪の成長を促進(豚肉、卵、納豆)
- 鉄分:酸素供給に重要(ほうれん草、ひじき)
生活習慣の改善
- 十分な睡眠:7〜8時間の質の良い睡眠
- 適度な運動:血行促進効果
- ストレス管理:リラックス時間の確保
- 頭皮マッサージ:血行改善効果
始めやすいM字はげ対策としては、育毛剤やシャンプーなどのセルフケアですが、セルフケアには限度があります。実際にセルフケアを行った方の約70%は効果を感じられなかったと回答しております
M字はげの原因を解説!生まれつきや勘違いの可能性も
M字はげの原因を正しく理解することは、適切な対策を講じる上で非常に重要です。原因を知ることで、自分の状態を冷静に判断できるようになります。
遺伝やAGAの影響
M字はげの最も一般的な原因は、AGA(男性型脱毛症)です。20代〜50代男性の実に約30%がAGAを発症しているといわれています。
AGAがM字はげを引き起こす原因
・男性ホルモンの影響
「5αリダクターゼ」は、体内に存在する酵素の一種で、男性ホルモン「テストステロン」を「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換する働きを持っています。
・特定部位への集中
M字型にはげてしまう理由は、AGAを誘発する「5αリダクターゼ」と、ホルモンを感知する器官「アンドロゲンレセプター」が前頭部と頭頂部に集中しているためです。
・遺伝的要因
AGAはX染色体を通じて引き継がれる傾向があり、母親からの遺伝が特に影響します。母方の祖父が薄毛の場合、遺伝する可能性が高くなります。
ホルモンバランスや生活習慣の乱れ
AGAだけでなく、以下のような生活習慣の乱れもM字はげの進行に影響を与えます。
ストレスの影響
・自律神経のバランスが崩れ、血管が収縮
・頭皮への血流が悪化し、髪の成長を妨げる
・ホルモンバランスの乱れにつながる
不健康な生活習慣
・睡眠不足
成長ホルモンの分泌が減少し、髪の成長に悪影響
・偏った食事
髪に必要な栄養素(タンパク質、亜鉛、ビタミンB群など)の不足
・喫煙
血管を収縮させ、頭皮の血行を悪化させる
・過度な飲酒
肝臓に負担をかけ、髪の生成に必要な栄養素の代謝を妨げる
生まれつきや勘違いの可能性
M字はげだと思っていても、実際には元々の額の形状や髪の生え方による「勘違い」であるケースもあります。
生まれつきM字型に見える「富士額」
- 日本の伝統的な美人の象徴とされてきた額の形
- 生え際が自然にM字型のカーブを描いている
- AGAとは異なり、進行しない
勘違いしやすいケース
・もともと額が広い体質
・生まれつきの生え際の形状
・髪質の変化による錯覚
見分け方のポイント
・10代の頃の写真と比較する
・生え際の髪質をチェック(細く弱々しいか)
・抜け毛の量や質を観察する
自分では判断が難しい場合は、専門のクリニックで診断を受けることをおすすめします。
M字はげの前兆!手遅れになる前に気づくべきサイン
M字はげは進行性の症状であるため、早期発見・早期対策が重要です。M字はげの進行を早期に察知するためには、いくつかの前兆やサインがあります。
サインに気づくことで、治療を早期に開始でき、進行を遅らせることができるでしょう。
生え際の後退や毛が細くなる変化
初期の変化として注意すべきポイント
①髪質の変化
・生え際の髪が他の部分より細くなる
・コシやハリが失われ、弱々しくなる
・髪の色が薄くなってくる
②密度の低下
・生え際の髪の間隔が広がる
・地肌が透けて見えるようになる
・特に濡れた状態で薄さが目立つ
③成長の遅れ
・生え際の髪が伸びにくくなる
・短い髪が増える
・産毛のような細い毛が目立つ
M字はげの最初のサインとして、髪の毛が全体的に薄くなることがあります。髪の密度が減少し、以前に比べてボリュームが減ってきたと感じることが多いです。
抜け毛が増える・額の形が変わる
抜け毛の変化に関する前兆として、シャンプー後やブラシを通す際に髪の毛がいつもより多く抜けることを実感する場合もあります。
特に注意すべき抜け毛の特徴
・細く短い抜け毛が増える
成長期が短縮している証拠
・毛根が小さい
毛根の萎縮が進んでいる可能性
・朝の枕元の抜け毛が増加
通常の50〜100本を大きく超える
額の形の変化としては、最初はごくわずかな後退に気づきにくいこともありますが、時間が経つにつれて、額の生え際が少しずつ後退し、「M字型」の形になり始めます。
セルフチェックの方法
・額にシワを作り、一番上のシワから生え際までの距離を測る
・指2本分以上離れていたら要注意
・定期的に写真を撮って比較する
・左右の生え際の対称性をチェック
M字はげを放置すると、手遅れになって全体が薄くなってしまいます。AGAは進行性の脱毛症であるため、放置すればするほど治療が困難になります。
早期発見をすることで、
- 治療効果が出やすい
- 費用を抑えられる
- 精神的ストレスが少ない
- 治療の選択肢が多い
といったメリットがあります。できるだけ早く専門医に相談することが大切です。
通院が難しい場合は、AGAオンライン診療クリニックがおすすめです。自宅でスマホから医師の診療を受け治療薬の処方まで可能です。
女性のM字はげの治し方は男性と大きく異なる
M字はげは男性特有の症状と思われがちですが、実は女性にも起こります。ただし、原因や治療法には大きな違いがあります。
女性のM字はげの特徴や見た目の違い
女性のM字はげの特徴
男性のように急激に生え際が深く後退することは少なく、緩やかに薄くなる傾向。
・両端(こめかみあたり)からじわじわと地肌が見えてくる
・おでこが広くなったように感じる
・頭頂部や分け目の薄さが同時進行するケースが多い
・前髪がスカスカになったと感じることが最初のサイン
女性の薄毛は、生活習慣や頭皮へのダメージ、FAGA(女性男性型脱毛症)など、さまざまな原因が関係しています。
女性のM字はげの原因
FAGA(女性男性型脱毛症)
- 女性特有の脱毛症
- びまん性(全体的)に薄くなる中で、M字部分に症状が強く出るタイプ
- 男性のAGAとは異なるメカニズム
ホルモンバランスの変化
- 閉経前後:エストロゲンの急激な減少
- 出産後:ホルモンバランスの大きな変動
- 過度なダイエット:栄養不足によるホルモン分泌の乱れ
- ストレス:自律神経の乱れがホルモンに影響
外的要因
- 紫外線による頭皮ダメージ
- きついポニーテールなどによる牽引性脱毛症
- 誤ったヘアケア(洗いすぎ、ブラッシングの刺激など)
女性向けの育毛剤・治療法
治療薬 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
フィナステリド (プロペシア) | ◎ 使用可 (AGA治療の主力) | ✕ 使用不可 (妊娠リスクなどのため) |
デュタステリド (ザガーロ) | ◎ 使用可 | △ 使用できるが推奨されない |
ミノキシジル外用薬 | ◎ 使用可 | ◎ 使用可(濃度に注意) |
ミノキシジル内服薬 | △ 自己責任で使用あり | △ 慎重な判断が必要 |
女性専用育毛剤 (パントガールなど) | ✕ 男性には効果なし | ◎ 使用推奨 |
女性の薄毛やM字ハゲは、男性よりも治りやすい傾向にあります。理由は、男女で髪が抜ける原因が異なるためです。
女性のM字はげの治し方は総合的なケアが重視される
女性は見た目への影響も敏感なため、「副作用が少なく、見た目の改善が実感できる治療」が好まれます。
主な女性のM字はげの治し方
①食生活の見直し(栄養療法)
・鉄分、亜鉛、ビタミンB群の積極的摂取
・タンパク質を意識した食事
・過度なダイエットの見直し
②ホルモンバランスの調整
・漢方薬の活用
・適切な場合はピル治療も選択肢
・更年期症状への対応
③美容皮膚科的アプローチ
・メソセラピー
・LED照射治療
・プラセンタ注射
④ストレス管理
・ヨガや瞑想
・十分な睡眠時間の確保
・リラクゼーション
女性は生活習慣を見直すことで改善を目指すことができ、男性よりもM字ハゲの治療がしやすいといえます。
女性のM字はげは、原因が多岐にわたるため、まずは専門医による診断を受け、自分に合った治療法を見つけることが大切です。
M字はげで悩んだら早めの行動が重要
M字はげは進行性の症状であり、放置すればするほど治療が困難になります。しかし、適切な知識を持ち、早期に対策を始めることで、多くの人が改善を実感しています。
M字はげの早期治療がおすすめされる理由
・AGAは進行性であり時間が経つほど治療が困難になる
・早期なら内服薬だけで改善する可能性が高い
・精神的ストレスから早く解放される
・治療の選択肢が多く自分に合った方法を選べる
M字はげは「手遅れ」ではありません。まずは自分にできることから始め、必要に応じて専門医に相談することが、M字はげ改善への第一歩となります。
一人で悩まず、適切な知識と治療で、自信を取り戻しましょう。オンライン診療も普及している今、自宅にいながら専門医の診察を受けることも可能です。育毛剤や発毛剤などで費用負担が増えるケースを考えると、購入前にまずは医師と無料カウンセリングを実施するのが良いでしょう。