「最近、髪が急にスカスカになってきた気がする…」
生え際や前髪のボリュームが減って地肌が透けて見えるようになると、男女を問わず「このまま薄毛が進行してしまうのでは」と焦ってしまうものです。
特に20代後半〜40代の世代は、仕事や生活習慣の影響、またはAGA(男性型脱毛症)やホルモンバランスの乱れが原因となるケースも少なくありません。
この記事では、髪が急にスカスカになる主な原因とその対策をわかりやすく解説。男女で異なる要因や回復にかかる期間、すぐにできる「ごまかし方」や髪型の工夫についても紹介しています。
髪が急にスカスカになる5つの原因
髪が急にスカスカになる原因は人によって異なりますが、大きく分けて5つの要因が考えられます。それぞれの特徴を理解することで、自分に合った対策を見つけることができます。
原因 | 特徴 | 対策の方向性 |
---|---|---|
AGA(男性型脱毛症) | 男性に多く進行性 | クリニック治療(フィナステリド等) |
生活習慣の乱れ | 睡眠・栄養不足、喫煙飲酒 | 睡眠改善、栄養補給 |
ストレス | 血行不良・ホルモン乱れ | 運動・リラックス |
誤ったヘアケア | パーマ・カラー・アイロン | ダメージを減らすケア |
女性特有の要因 | 出産・更年期のホルモン変化 | 時間経過・女性向け治療 |
原因① AGA(男性型脱毛症)
AGAは男性の薄毛の最も一般的な原因で、20代後半から発症することもあります。男性ホルモンのテストステロンが、5αリダクターゼという酵素によってDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されることで発症します。
DHTは毛根を縮小させ、髪の成長周期を短くしてしまいます。その結果、髪が十分に成長する前に抜け落ちてしまい、細く短い髪ばかりになってスカスカに見えるのです。
特徴的なのは、生え際(M字ハゲ)や頭頂部(つむじハゲ)から薄くなることです。50代以降では約40%の男性がAGAを発症するというデータもあり、早期の対策が重要となります。
原因② 生活習慣の乱れ
現代人に多い生活習慣の乱れも、髪がスカスカになる大きな要因です。栄養不足は特に深刻で、偏った食事やダイエットによるタンパク質不足、亜鉛や鉄分、ビタミンB群などの不足が髪の成長を妨げます。ファストフードや脂っこい食事の過剰摂取も、頭皮環境を悪化させる原因となります。
睡眠不足も髪に大きな影響を与えます。特に22時から2時までのゴールデンタイムに分泌される成長ホルモンが不足すると、髪の修復や成長が妨げられます。慢性的な疲労により全身の機能が低下し、髪への栄養供給も滞ってしまうのです。
喫煙や過度の飲酒は血管を収縮させ、頭皮の血行不良を引き起こします。栄養素の吸収が阻害され、肝機能の低下による代謝の悪化も相まって、髪の健康状態が著しく悪化してしまいます。
原因③ ストレスによる自律神経やホルモンの乱れ
ストレスは全身に様々な悪影響を与えますが、特に髪への影響は深刻です。慢性的なストレスにより自律神経が乱れると、交感神経が優位になり、血管が収縮して頭皮の血行が悪化します。同時に、ストレスホルモンであるコルチゾールが増加し、毛周期を乱してしまいます。
また、ストレスに対処するために体内の栄養が大量に消費され、髪への供給が不足する状態も生じます。睡眠の質も低下し、不眠や浅い睡眠により体の回復力が低下するという悪循環に陥ります。
特にテレワークの普及により、仕事とプライベートの境界が曖昧になり、ストレスを抱え続ける人が増えているのが現状です。
原因④ 誤ったヘアケア・外的ダメージ
意外と見落としがちなのが、日々のヘアケアによるダメージです。頻繁なカラーリングやパーマ、強すぎるシャンプーの使用、整髪料の落とし残しなどの化学的ダメージは、髪と頭皮を傷めます。
物理的なダメージも無視できません。高温のヘアアイロンやドライヤーの過度な使用、きつく髪を結ぶことによる牽引性脱毛、ゴシゴシと強く洗うシャンプーなどは、髪を痛める大きな要因となります。
美容院でのすきすぎも問題です。すきバサミを使いすぎると髪の密度が低下し、見た目がスカスカになって薄毛に見えてしまうのです。
原因⑤ 女性特有の要因
女性の場合、男性とは異なる特有の原因があります。最も大きな要因はホルモンバランスの変化です。出産後は急激にエストロゲンが減少し、いわゆる産後脱毛が起こります。更年期になるとホルモンが低下し、経口避妊薬の使用も髪に影響を与えることがあります。
FAGA(女性男性型脱毛症)は、女性ホルモンの減少により相対的に男性ホルモンの影響が強まることで起こります。頭頂部から全体的に薄くなる「びまん性脱毛症」として現れ、男性のように局所的にはげることは少ないのが特徴です。
過度なダイエットによる栄養不足、貧血(鉄分不足)、甲状腺機能の異常なども女性の薄毛の原因となります。
髪がスカスカかセルフチェックする方法
自分の髪が本当にスカスカになっているのか、一時的なものなのかを判断するためのセルフチェック方法を紹介します。
髪がスカスカかセルフチェックする方法
①前髪や生え際から地肌が透けて見える
②分け目が広がってきた
③短期間で毛量の変化を実感した
前髪や生え際から地肌が透けて見える
鏡で正面から見たときに、明るい光の下で前髪越しに地肌が見える、髪を濡らすと頭皮が目立つ、写真を撮ると額が広く見えるなどの変化があれば要注意です。
特に髪が濡れた状態は、髪同士がくっついて束になるため、地肌が見えやすくなります。シャワー後の鏡チェックが最も分かりやすい確認方法です。
朝の寝起きの状態と、夜のシャンプー後の状態を比較してみると、変化がよく分かるでしょう。
分け目が広がってきた
普段の分け目を確認してみましょう。以前より分け目の幅が広がっている、分け目から地肌が目立つようになった、分け目を変えても同じように薄く見える、頭頂部の写真を撮ると地肌が透けているなどの症状があれば、分け目はげの可能性があります。
スマートフォンで定期的に頭頂部の写真を撮って比較すると、変化が分かりやすくなります。月に1回程度、同じ場所、同じ照明の下で撮影すると、客観的に判断できます。
短期間で毛量の変化を実感した
2〜3ヶ月で明らかに髪のボリュームが減った、枕につく抜け毛が増えた、シャンプー時の抜け毛が手のひらいっぱいになる、髪をセットしてもすぐにペタンとなるなどの急激な変化は、AGAやストレス性脱毛の可能性があります。
通常、人は1日に50〜100本程度の髪が抜けますが、それを大幅に超える場合は注意が必要です。
髪が急にスカスカになった時の改善・対策方法
髪がスカスカになってしまっても、適切な対策を行えば改善の可能性があります。セルフケアから専門的な治療まで、段階的に紹介します。
髪が急にスカスカになった時の改善・対策方法
・生活習慣を整える
・正しいヘアケアを心がける
・市販の育毛剤やサプリメントを活用する
・専門クリニックでAGA治療を受ける
効果を期待するのならAGA治療がおすすめです。特に、自宅から診療ができるAGAオンライン診療クリニックがおすすめでDMMオンラインクリニックなら診療実績150万件を越えています。
生活習慣を整える
髪の健康は体の健康と直結しています。まずは基本的な生活習慣から見直しましょう。
睡眠の改善は最も重要です。1日7時間前後の睡眠を確保し、特に22時から2時のゴールデンタイムには熟睡できるよう心がけましょう。寝る前のスマホやPCを控え、規則正しい就寝・起床時間を守ることで、成長ホルモンの分泌が促進されます。
栄養バランスの改善も欠かせません。タンパク質は肉、魚、卵、大豆製品から体重1kgあたり0.8〜1.2gを目安に摂取しましょう。亜鉛は牡蠣やレバー、ナッツ類から男性は11mg/日、女性は8mg/日を目安に。鉄分は赤身肉やほうれん草、ひじきから、ビタミンB群は玄米やマグロ、納豆から、ビタミンDは魚やきのこ類から摂取することを心がけてください。
ストレス対策として、週2〜3回、30分程度の有酸素運動を取り入れましょう。ヨガや瞑想でリラックスする時間を作り、趣味の時間を確保することも大切です。入浴でリラックスすることで、自律神経のバランスも整います。
正しいヘアケアを心がける
毎日のヘアケアを見直すだけでも、髪と頭皮の状態は大きく改善します。
シャンプーの方法から見直してみましょう。まず38度程度のぬるま湯で1分以上しっかり予洗いをします。シャンプーは手のひらでよく泡立ててから頭皮に乗せ、指の腹で優しくマッサージするように洗います。爪を立てずに、頭皮を傷つけないよう注意しましょう。すすぎは泡の2倍の時間をかけてしっかり流すことが重要です。
ドライヤーの使い方も大切です。タオルドライで水分を取る際はゴシゴシこすらず、押さえるように水分を吸収させます。ドライヤーは頭皮から20cm以上離し、温風と冷風を交互に使いながら、8割程度乾いたら冷風で仕上げます。使用するシャンプーは、アミノ酸系の優しい成分で、自分の頭皮タイプ(乾燥肌・脂性肌)に合ったものを選びましょう。
市販の育毛剤やサプリメントを活用する
手軽に始められる対策として、市販品の活用も効果的です。育毛剤を選ぶ際は、医薬部外品の表示があり、血行促進成分(センブリエキス、ニンジンエキス)や保湿成分(ヒアルロン酸、グリセリン)が配合されているものを選びましょう。効果を実感するには3〜6ヶ月は継続使用することが大切です。
サプリメントでは、亜鉛が髪の合成に必要で、ビオチンが髪の健康維持に、コラーゲンが頭皮環境改善に、ノコギリヤシが男性ホルモン対策に効果的とされています。ただし、育毛剤やサプリは「髪を生やす」というより「今ある髪を健康に保つ」補助的な役割です。即効性は期待せず、長期的な視点で使用しましょう。
専門クリニックでAGA治療を受ける
セルフケアで改善が見られない場合は、専門医による治療が最も確実な方法です。
主な治療薬として、フィナステリド(プロペシア)はAGAの進行を抑制し、DHTの生成を阻害します。デュタステリド(ザガーロ)はフィナステリドよりも強力な進行抑制効果があり、ミノキシジルは血管拡張作用により栄養供給を改善し、発毛を促進します。
治療は初診・カウンセリングから始まり、頭皮の状態確認や血液検査を経て治療方針を決定します。その後は月1回程度の定期的な通院で効果を確認しながら調整していきます。
費用は月額1万〜2万円程度が一般的で、オンライン診療のDMMオンラインクリニックのAGA治療クーポンを活用すると発毛ライトプラン(フィナステリド+ミノキシジル内服)が月額1,861円(らくらく定期便12ヶ月)で始められます。
髪がスカスカになったときの回復までの期間
改善方法によって回復までの期間は異なります。過度な期待は禁物ですが、継続することで効果が期待できます。
生活習慣やヘアケアを見直した場合の回復目安
生活習慣の改善は即効性はありませんが、髪の健康につながります。1〜2ヶ月で抜け毛の減少を実感し始め、3〜4ヶ月で髪のハリ・コシが戻り始めます。
6ヶ月以降になると、新しい髪が生えてボリューム感がアップしてきます。ただし、あくまで目安であり、個人差が大きいことを理解しておきましょう。
市販の育毛剤やサプリを使った場合の回復目安
育毛剤やサプリは補助的な役割のため、効果の実感には時間がかかります。1〜2ヶ月で頭皮環境が改善し、かゆみやフケが減少します。3〜6ヶ月で抜け毛の減少や髪質の改善が見られ、6ヶ月以降は継続使用により現状維持から微改善が期待できます。
最低でも3ヶ月、できれば6ヶ月は継続することが重要です。
AGA治療を受けた場合の回復目安
医学的な治療は最も効果が期待できますが、それでも時間は必要です。治療開始から1〜2ヶ月は初期脱毛が起こることがあり、一時的に抜け毛が増加する場合があります。
これは古い髪が新しい髪に生え変わる過程で起こる現象で、治療が効いている証拠です。
3〜6ヶ月で抜け毛が減少し、産毛が発生し始めます。6ヶ月から1年で髪の密度が増加し、ボリューム改善を実感できるようになります。1年以降は効果が安定し、維持療法へと移行していきます。初期脱毛に驚いて治療を中断してしまう人もいますが、これは改善の兆候なので心配せず継続することが大切です。
髪の毛が急にスカスカになった時ごまかす場合のおすすめ髪型・セット方法
治療や改善には時間がかかるため、今すぐできる対策として髪型やスタイリングの工夫を紹介します。
男性におすすめの髪型
薄毛を目立たせない髪型のポイントは「短髪」と「動き」です。
ベリーショートはサイドとバックを短くカットし、トップは少し長めに残すスタイルです。全体的に短いため薄毛が目立ちにくく、清潔感があり好印象を与えます。
ツーブロックはサイドを刈り上げてトップにボリュームを持たせ、縦のラインを強調して薄毛をカバーします。ビジネスシーンでも使える万能なスタイルです。
ソフトモヒカンは中央にボリュームを集中させ、サイドの刈り上げで全体のバランスを調整します。アクティブな印象を与えるスタイルです。
オールバックは前髪を後ろに流すことで生え際の後退をカモフラージュし、大人の色気を演出できます。
避けるべき髪型として、長髪は重みで頭皮に張り付いてしまい、センター分けはM字が強調され、マッシュヘアは薄毛が目立ってしまうので注意しましょう。
女性におすすめの髪型
女性の場合は、ボリューム感と動きを出すことがポイントです。
重めバング(前髪)は、前髪を厚めに作ることでおでこの透け感をカバーし、小顔効果も期待できます。ふんわりレイヤーは段差をつけて動きを出し、トップにボリュームが出やすくエアリー感で軽やかな印象になります。
ショートボブは重さを利用してボリューム感を演出でき、手入れが簡単で扱いやすく、若々しい印象になります。サイドパートは分け目を横にずらすことで頭頂部の薄毛をカバーし、こなれ感のあるスタイルを作れます。
ヘアパウダーやボリュームスプレーの活用
スタイリング剤を上手に使えば、簡単にボリュームアップできます。
ヘアパウダーは分け目や生え際に直接振りかけて地肌の透け感を隠します。汗に強いタイプを選び、色は髪色に合わせることが重要です。
ボリュームスプレーは根元から立ち上げるようにスプレーし、ドライヤーで形を作ります。キープ力の高いものを選び、べたつかないタイプがおすすめです。
スタイリングのコツは、髪を濡らして根元から乾かし、ドライヤーは下から上へ当てることです。冷風で形をキープし、スプレーやワックスは少量ずつ使い、手ぐしで自然な動きを作ることがポイントです。
デートや仕事など「ここぞ」という場面で特に役立つテクニックです。
髪が急にスカスカになることについてよくある質問
髪がスカスカになるのは病気ですか?
髪がスカスカになる原因は様々で、必ずしも病気とは限りません。
病気の可能性がある場合として、AGA(男性型脱毛症)、円形脱毛症、甲状腺機能異常、膠原病などの自己免疫疾患、脂漏性皮膚炎などがあります。
一方で、一時的なストレス、栄養不足、季節的な抜け毛、加齢による自然な変化など、病気以外の原因も多く存在します。気になる場合は、皮膚科や薄毛専門クリニックで診断を受けることをおすすめします。
高校生や若い人でも髪が急にスカスカになることはある?
10代〜20代前半でも、髪がスカスカになることはあります。若年層特有の原因として、受験や就活のストレス、過度なダイエット、夜更かしによる睡眠不足、スマホの使いすぎによる姿勢の悪化、ヘアアイロンの頻繁な使用、きつい髪型による牽引性脱毛などがあります。
AGAは早い人で20代から発症することもありますが、若い世代は回復も早いため、早めの対策が効果的です。生活習慣を見直し、必要に応じて専門家に相談することで、多くの場合改善が期待できます。
髪が急にスカスカになるのはAGA以外の可能性もある?
AGAだけでなく、様々な原因が考えられます。
女性に多い原因として、FAGA(女性男性型脱毛症)、産後脱毛症、びまん性脱毛症、貧血(鉄欠乏性)があります。男女共通の原因では、円形脱毛症、薬剤性脱毛(抗がん剤など)、栄養失調、極度のストレス、季節性の脱毛(春・秋)などがあります。
原因によって対策が異なるため、正確な診断が重要です。
スカスカを隠すためにパーマやカラーはOK?
パーマやカラーは一時的にボリューム感を出せますが、注意が必要です。
メリットとして、パーマで根元からボリュームアップでき、カラーで髪が太く見える効果があり、スタイリングが楽になります。しかし、薬剤による頭皮・髪へのダメージ、繰り返すと逆効果になる可能性、アレルギーのリスクなどのデメリットもあります。
おすすめの方法は、美容師に薄毛の相談をして、ダメージの少ない薬剤を使用し、頻度は2〜3ヶ月に1回程度に抑えることです。トリートメントでアフターケアをしっかり行い、部分パーマで負担を軽減することも効果的です。
美容院で髪をスカスカにされた場合はどうすればいい?
すきバサミで髪をすきすぎてスカスカになった場合、まず担当美容師に相談して修正カットをお願いしましょう。ボリュームの出るスタイリング指導を受け、トリートメントで髪質改善を図ることが即効性のある対策です。
長期的には、3〜6ヶ月かけて髪を伸ばし、定期的にカットで形を整えながら、ヘアケアを徹底して髪質を向上させていきます。今後の予防策として、「すきすぎないで」と明確に伝え、信頼できる美容師を見つけ、カット前に仕上がりイメージを共有することが大切です。
髪が急にスカスカになっても大丈夫!原因を知って正しい対策を始めよう
髪が急にスカスカになることは、多くの人が経験する悩みです。原因は人それぞれ異なりますが、適切な対策を行えば改善の可能性は十分にあります。
原因を正しく把握することが第一歩であり、生活習慣の改善は全ての基本となります。セルフケアと専門治療を組み合わせることで、より効果的な改善が期待でき、髪型やスタイリングで今すぐカバーすることも可能です。何より、早期対策が薄毛進行を防ぐカギとなります。
髪の悩みは一人で抱え込まず、必要に応じて専門家に相談することも大切です。AGAクリニックでは無料カウンセリングを行っているところも多いので、まずは相談してみるのも良いでしょう。焦らず、諦めず、正しい知識を持って対策を始めれば、きっと改善への道は開けます。今日から始められることから、一歩ずつ取り組んでいきましょう。